研究に集中できた採用期間 人脈拡大も研究進展の追い風に

大学院経済学研究院

早川 仁
HAYAKAWA Hitoshi

研究課題
  • 金融理論
採用年度 2014年度
将来性の評価に期待をかけて
雪山が見守る審査の思い出

 北大テニュアトラックに応募する以前は、東京大学経済学研究科で助教を務めていました。2年間の任期が終了するのに伴い他の就職先を探していたところ、こちらの公募を見つけて応募しました。応募時点では査読付き論文がまだなく、通常の准教授のポストに応募するには業績が不足していましたが、北大テニュアトラックでは将来性を見ていただけるのではないかと思い応募しました。二次審査で創成研究機構に初めて訪れた冬の日は今も印象深く思い出されます。建物内から見える美しい雪山の風景、また事務の方の文字通り暖かい対応(ヒーターを向けてかじかんだ手を暖めてくれた)に触れ、札幌の地で過ごすことへの意欲が高まったように思います。

フランス滞在で研究が大きく進展
シンポジウム開催から科研費獲得へ

 テニュアトラック期間には講義・ゼミ、また教授会・各種委員会の負担が抑えられており、自由な時間をいただいたことは研究を進めるうえで大いに助けられました。特にフランスに半年間滞在させていただいたことは、研究活動の一つの転機となりました。当時進めていた研究が日本ではマイナーな研究テーマであったこともあり研究内容を周知することに苦労していましたが、フランス滞在を通じて知り合えた研究者を通して欧州の学会や大学・研究機関のセミナーで報告することができ、自らの研究に対する一定の手応えを得ることができました。

 テニュアトラックの課題の一つとして与えられた国際シンポジウムの開催は、研究者としてのキャリアにおける良い経験となりました。第一線で活躍する研究者との距離を一気に縮める良い機会ともなりましたし、自らの報告についても詳細なコメントをもらうことができ、その後の研究の方向性を見直すことができました。このときの報告をベースとして、現在、科研費若手研究課題「貨幣的一般均衡モデルにおける資産バブルを中心とした分析」(令和2年度~5年度)を進めています。