石田 洋平
助教

採用年度
  • 2015年度
所属北海道大学 工学研究院
留学先アメリカ・テキサス大学(平成27年6月17日~9月25日) フランス・パリ第11大学(平成27年11月24日~平成28年1月18日)

留学報告

私は、平成27年6月から3ヶ月半でアメリカ・The University of Texas at San Antonio(以下、UTSA)へ、同年11月から約2ヶ月間、フランス・パリ第11大学に赴き、在外研究を実施しました。

私はこれまで主に有機分子を扱う研究に従事しており、それらの超分子構造を制御することで光エネルギーを化学的に利用可能な人工光合成系の構築を行ってきました。在外研究ではこれらの研究を進めるべく、UTSAの Department of Physics and AstronomyのProfessor Robert L. Whetten教授のもとを訪ねました。教授は、金属原子(特に金:Au)数?数十個からなる超微粒子である“金属クラスター”という新しい学問領域を世界に先駆けて展開してきた化学者で、本留学ではその技術、哲学を学ぶことができました。Whetten教授は科学者としてのみならず人格的にも素晴らしい先生で、名前も顔も知らない私からのメールでのオファーを快く受け入れて下さり、留学期間中にも大変親切にして頂きました。研究設備は、北大をはじめとする日本の大学の方がリードしていると感じましたが、UTSAではProfessorはそれぞれ独立の研究グループを持つものの、それらの共同研究や装置の共同利用は日本よりもはるかに頻繁に行われていたのが印象的でした。私の留学したDepartment of Physics and Astronomyと、隣のDepartment of Chemistry、Department of Biologyとの共同研究はとても活発で、日常の研究Meeting(日本でいうゼミのようなもの)も学科を超えたFaculty membersで行われていました。これは日本ではあまり見られない文化で、短いながらもアメリカの柔軟な研究方針に触れることができ、また異分野の科学者と頻繁な議論ができたことは私にとって大きな財産になりました。

フランスUniversite Paris-Sud(パリ第11大学、現在は名前が変わりUniversite Paris-Saclay)では、強発光を示す半導体量子ドット材料の専門家であり、特に金属錯体と協働した生体分子の微量検出における第一人者であるInstitute for Integrative Biology of the Cell、NanoBioPhotonics研究室のProfessor Niko Hildebrandt教授のグループを訪問。留学期間内に私の人工光合成系に用いる新規半導体量子ドットの合成と光化学反応の解析に成功し、充実した在外研究となりました。(平成27年度留学報告より抜粋)